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≪第211通常国会≫原発ゼロこそ“国の責務”/原子力基本法改定案

日本共産党の笠井亮議員は19日の衆院経済産業・環境・原子力問題調査特別委員会連合審査会で、「原発推進等5法案」の原子力基本法の改定案を取り上げ、改定案が原発の活用を「国の責務」と明記するなど将来にわたって原発の活用を図り、「基本法の姿を大きく変質させるものだ」と批判しました。

笠井氏は、「国の責務」として行う基本的施策に掲げる「技術の維持・開発」「人材の育成・確保」「安定的な事業環境整備」などの項目は、GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議メンバーの十倉雅和日本経団連会長や勝野哲中部電力会長らの要求を丸のみしたもので、「原子力産業への優遇策だ」と指摘。

さらに改定案の条文が、日本原子力産業協会が昨年7月に出した「原子力サプライチェーンの維持・強化に向けた提言」をそっくり取り入れたものになっていると述べました。

西村康稔経済産業・GX担当相は、エネルギーの安定供給の上で必要な人材・技術が重要だとして、「国として必要な施策を講じる旨を規定している」などと答弁しました。

笠井氏は、原発に反対する多くの国民の意見は一顧だにせず、原子力産業界の要求はそのまま盛り込まれていると批判。「世界の流れである省エネ・再エネに思い切って注力し、原発ゼロに踏み出すことこそ『国の責務』だ」と強調し、徹底審議を求めました。

【「しんぶん赤旗」2023年4月20日付】

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