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≪第211通常国会≫「実効ある価格転嫁対策に」笠井氏・経団連加盟のたった1/3

中小企業の仕入れ価格などのコスト上昇分の価格転嫁率が4割台にとどまっている問題で、政府が産業界に呼びかけている「パートナーシップ構築宣言」が経団連加盟企業では3分の1にとどまっていることが明らかになりました。10日の衆院経済産業委員会での日本共産党の笠井亮議員への西村康稔経済産業相の答弁。

政府は同宣言の実効性を担保するため「下請振興法に基づく指導・助言を受けた場合」等に宣言のサイトへの掲載とりやめを求めるとしています。ところが公正取引委員会が昨年12月27日、多数の受注者との間で協議せず価格を据え置いたとして名前を公表した13社のうち8社が宣言ずみです。経産省が約70社の親会社に下請振興法に基づく価格転嫁の指導、助言を行っているにもかかわらず、掲載をとりやめたのは公取委から下請代金法違反の勧告を受けた自動車大手マツダの1件のみです。

笠井氏は「実効性を担保する仕組みが機能してない」「いつまで自主性任せにするのか」と指摘し、独占禁止法、下請代金法、下請振興法の権限の全面活用を求めました。古谷一之・公取委員長は価格転嫁の進まない要因に「多重下請け構造がある」と認めた上で、「与えられた権限を使い厳正に対処する」と答弁。西村経産相は「法律上の権限を最大限活用したい」と答弁しました。

【「しんぶん赤旗」2023年3月12日WEB版】

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