原水爆禁止日本協議会の土田弥生事務局次長、川田忠明常任理事、日本原水爆被害者団体協議会の木戸季市(すえいち)事務局長、家島昌志代表理事、日本共産党の笠井亮衆院議員は22日、ウィーン市内にあるベトナム大使館を訪れ、グエン・チュオン・キエン大使と懇談しました。
土田氏は、「ヒバクシャ国際署名」にベトナムの平和団体などが協力し、約98万人分を集めてくれたことに感謝の言葉を述べました。そのうえで核兵器禁止条約第1回締約国会議への声明を手渡し、日本が禁止条約を批准していないことなどを説明しました。
木戸氏は、被爆者と枯れ葉剤被害者の被害について長く影響が続くことをあげ、「大量破壊兵器はなくさなければならない」と決意を述べました。
笠井氏は、核兵器禁止条約づくりについても協力し合った両者の関係のさらなる発展とともに、この日始まった参院選で「戦争する国づくり、9条改憲を許さない平和な東アジアを目指す日本共産党の躍進に全力をあげている」と述べ、第1回締約国会議への要請文を届けました。
グエン大使は、「日本の原爆被害とベトナムの枯れ葉剤被害は違うけれども大量破壊兵器被害という共通被害。協力して世界に広げることが重要だ」と語りました。さらに、日本が核兵器禁止条約を批准していないことについて、「友好的な後押しをしていく」と語りました。
日本大使に要請
一行は同日午前、ウィーン市内の日本大使館を訪れ、核兵器のない世界に向けて唯一の被爆国としての役割を果たすよう要請しました。
木戸氏は、被爆者の願いを語り、核兵器禁止条約を批准してほしいと、100万近い署名を提出したことを紹介。「開催された第1回締約国会議で核兵器のない世界に向けて批准国が前向きに議論を進めていることを感じた」と語りました。
土田氏は第1回締約国会議への声明を、笠井氏は、日本政府に禁止条約署名・批准を求める日本共産党の立場を述べ、締約国会議への要請文を手渡しました。
水谷章大使は、「重く受け止める」と答えました。
【「しんぶん赤旗」2022年6月24日付】