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【閉会中審査ハイライト】持続化給付金 不透明な事務委託・税金を食い物にした癒着

新型コロナウイルスの影響で苦しむ中小企業などへ支給される持続化給付金事業をめぐって、一般社団法人サービスデザイン推進協議会への不透明な事務委託や支給の遅れが指摘されています。日本共産党の笠井亮議員は24日の衆院経済産業委員会で「委託・再委託・外注という税金を食い物にする癒着が、給付の不公正と遅れを生んでいる」と指摘。給付金の迅速な支給と疑惑の解明を行うよう重ねて求めました。

笠井氏は、持続化給付金の申告が機械的な「不備」判定ではねられる事態がいまだ続いていることを指摘。梶山弘志経産相が笠井氏の国会追及に対して改善を約束しているのに、現場まで伝わっていないとして次のようにただしました。

○笠井亮 大臣は誰に指示し、どこまで徹底しているのか。

○梶山経産相 もう一度徹底させてもらう。

仕組みの「不備」

弁明を重ねる政府に対し、笠井氏は、支給事務の委託・再委託・外注が繰り返され、63社もがかかわる履行体制の全体像を政府も把握しきれていない問題を指摘。さらに、LINEでの問い合わせでは人工知能を活用したロボット(チャットbot)が機械的に対応して申請をはねているとして、認識をただしました。

前田泰宏中小企業庁長官は「徐々に学習し、対応を高度化していくのがチャットbotだ」などと強弁。笠井氏は「政府・経産省は仕組みの『不備』を申請者の『不備』のせいにしているだけだ」と厳しく批判しました。

前田氏公私混同

笠井氏は、前田長官が2017年の米国出張時に、借り上げた部屋「前田ハウス」でパーティーを開き、サービスデザイン推進協議会の平川健司・業務執行理事(元電通社員)と会い、意見交換していた問題を追及しました。

笠井氏は、国家公務員倫理規程では「職員は常に公私の別を明らかにする」と規定されているにもかかわらず6月12日の同委員会で前田長官が「やや私的なもの」だと答弁したことをあげ、「公務か、プライベートか」と追及。前田長官は「公的な話も、プライベートの話もしている」などとごまかし、笠井氏は「公務なのに記録がないのはおかしい」と批判しました。

さらに笠井氏は、前田長官が視察したイベントには経産省が募集・派遣した11社による展示が行われていたとして、次のようにただしました。

○笠井亮 トレードショー(見本市)に参加した11社の出展は見たか。

○前田長官 (見て)まわった。

○笠井亮 見れるはずがない。トレードショーが行われたのは3月13日から16日だが、前田長官は12日朝にはオースティン空港をたち、帰国の途についている。

○前田長官 勘違いしていた。見ていない。

つじつまの合わない言い訳をして、あわてて答弁を撤回する前田長官。笠井氏は「公務出張をしながら、経産省推進のプロジェクトの展示も視察せず、帰国している。いったい何しに行ったのか」とその公私混同ぶりを厳しく批判し、詳細な出張報告を提出するよう求めました。

【「しんぶん赤旗」2020年6月25日付】

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