衆院特別委 笠井氏に調査明言せず
原子力規制委員会の田中俊一委員長は24日の衆院原子力問題調査特別委員会で、水素爆発対策の「クロスチェック解析」を原発の新規制基準適合性審査の過程で実施するかどうかについて、「個別にさまざまな事象については評価をして、有効性を確認する」などと述べるだけで、その実施を明言しませんでした。日本共産党の笠井亮議員への答弁。
クロスチェック解析とは、電力会社が「解析コード」というコンピュータープログラムで事故の状況をシミュレーションした結果の妥当性を調べるため、原子力規制機関が電力会社とは別の「解析コード」を使い、独自にシミュレーションするもの。旧原子力安全・保安院は実施してきました。
笠井氏は、九州電力が“川内原発は水素爆発には至らない”と解析していることに対し、水素爆発対策の水素再結合装置は水素濃度がピークになる3時間でわずか2%しか処理できない問題点を指摘。その上で「水素爆発についてクロスチェック解析して確認すべきではないのか」と迫りましたが、田中氏は明言しませんでした。