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【13.11.14】秘密保護法で国民監視を合法化 裁判も暗黒に

情報保全隊の監視活動=国会議員・記者も対象

 
笠井議員追及に 防衛相認める
 小野寺五典防衛相は14日の衆院国家安全保障特別委員会で、自衛隊情報保全隊が収集した情報について、「特定秘密の要件に該当する情報を入手し、指定することはありうる」と述べ、秘密保護法案の対象となる可能性を認めました。日本共産党の笠井亮議員の追及に対する答弁。情報保全隊による違法な国民監視と、広範な個人情報収集活動の実態が隠ぺいされる危険が明らかになりました。
笠井氏は、防衛省が「部外者からの不自然な働きかけへの対応要領」にもとづいて記者や国会議員の取材・調査活動を情報保全隊が監視対象としていた問題(本紙7日付既報)を追及。小野寺防衛相は「記者、国会議員も『部外者』に含まれる」と述べ、対象であることを認めました。
 笠井氏は、同省が「対応要領」にもとづき、議員や記者から取材・調査を受けた場合、職員・隊員に逐一報告を求め、情報保全隊と連携しながら監視対象に置いていたと指摘。防衛相は「『不自然な働きかけ』とは正当な理由のない情報提供依頼などだ」とはぐらかしました。
 笠井氏は、「対応要領」の文書に「再三にわたる電話、メール」など通常の取材行為も「不自然な働きかけ」として記されていることを指摘。「秘密保護法案を先取りした動きであり、これらも監視しているとは重大だ」と批判しました。
 さらに笠井氏は、保全隊の活動について定めた内部文書「情報保全業務規則」(2005年)が、「秘」指定解除の文書ながら表紙以外がすべて黒塗りになっていることを示し、「なぜ隠すのか」とただしました。
 防衛相は「(保全隊の)活動内容や関心が明らかになり、国の安全が害される」と詳細な説明を拒否。笠井氏は、「秘密保護法がなくても明らかにしない。法律ができれば一切が秘密になる危険は明らかだ」と批判しました。
 笠井氏は、情報保全隊による人権侵害の市民監視活動の違法性が係争中の仙台高裁で、同隊元隊長が労働組合の春闘の街頭宣伝への監視についてまで守秘義務を盾に証言を拒否している事例をあげ、「秘密保護法ができれば暗黒裁判になりかねない」と主張しました。

 自衛隊情報保全隊 表向きは自衛隊からの情報漏えいを防ぐことを目的に活動する防衛相直轄の部隊。2007年に日本共産党の志位和夫委員長は、イラク派兵反対運動など、広範な個人・市民団体の活動を監視している実態を内部文書から告発。12年に仙台地裁で「違法な情報収集」との判決が出て、係争中です。
(しんぶん赤旗/2013年11月15日より)

◆審議録(.pdf) ※未提稿ですので注意を厳守

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