緊迫感ある対策こそ―笠井議員が参加し発言
温暖化防止に向けた政治と市民の役割をテーマにしたシンポジウムが十六日、憲政記念館(東京都千代田区)で開かれました。政党としては、日本共産党のほか、自民、公明、民主、社民の各党代表が参加。日本共産党からは笠井亮衆院議員が参加しました。
討論の中で笠井氏は、みずからが党調査団長となって訪れた欧州では、切迫感・緊迫感をもって先進的に取り組んでいることを紹介しながら、▽法的拘束力のある中長期削減目標の設定▽目標達成のための手だてとして、政府と産業界との公的協定、排出量取引制度、環境税などの導入▽再生エネルギーの大胆な活用―などを提案。「今政治に求められているのは、危機感、切迫感、責任感だ」と述べました。
公明党の田端正広衆院議員は「二〇二〇年をピークアウト(頂点)の年にする」と述べ、同年まで温室効果ガスの排出総量を削減しない考えを表明。自民党の水野賢一衆院議員は、産業別の削減可能量を積み上げて国の目標とする政府提唱の「セクター別アプローチ」について「否定するものではない」と擁護しました。
会場からは「笠井さんは『切迫感、緊迫感』といわれた。(人類の存続がかかっており)失敗は許されない」などの発言があがりました。
同シンポを主催したのは、環境NGOの気候ネットワーク(浅岡美恵代表)。シンポは、実効性のない地球温暖化対策法を抜本的に改正する「気候保護法」制定をめざす取り組みの一環です。
同法は、中長期の温室効果ガス削減目標を定め、削減を担保するために、国内排出量取引制度や炭素税などを導入することを柱にしたものです。(「しんぶん赤旗」5月17日付けより)
杉並区で「地球温暖化」について考えるつどい
笠井議員は、シンポジウムのあと杉並区で開かれた「地球温暖化」について考えるつどいにかけつけました。沢田俊史衆院東京8区候補、吉田信夫党都議団幹事長の報告につづいて、笠井議員が講演。プロジェクターも使って、欧州地球温暖化調査団の団長としてドイツ、イギリス、欧州連合(EU)などを訪問し、欧州の温暖化対策の取り組みを聞き、各施設を視察した内容を紹介しながら報告。参加者からの質問にも答えて、「国会でも日本政府の姿勢を変えさせるよう力をあわせて奮闘する」と決意をのべました。