日本共産党の笠井亮議員は15日の衆院経済産業委員会で、能登半島地震被災事業者への支援と、特定の半導体企業への支援についてただしました。
被災した施設等の復旧を支援する「なりわい再建支援補助金」は、過去の災害との「多重被災」などが一部定額補助を受ける要件とされ、自己負担や借り入れが迫られる中小事業者からは、要件を満たすのは「無理だ」との声があがっています。
笠井氏は、岸田首相が施政方針演説で「異例の措置でもためらわず実行」すると述べたとし、「今回の地震だけでも大変だ。線引きをせず全額補助にどうして踏み込めないのか」と迫りました。斎藤健経産相は「いろいろな制度を組み合わせることで生業(なりわい)の再建は可能だ」と弁明しました。
笠井氏は、その一方で半導体メーカーのTSMC熊本工場には1兆2080億円もの補助を決め、至れり尽くせりだと追及。斎藤経産相は、半導体ユーザーの電機・自動車大企業などに半導体安定供給の自助努力を要請したこともなく、日本には米国や欧州連合(EU)のように、半導体補助金を受けて大きな収益をあげた企業に返還を求める制度も存在しないと認めました。
笠井氏は「自民党が多額の政治献金を受けた見返りに大企業を支援する政策を根本的に見直すべきだ」と厳しく批判しました。