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【23.04.29】核の破壊的影響認識を G7国会議員フォーラム/声明採択 笠井・井上氏が発言

広島市で5月に行われるG7サミットを前に、G7各国の国会議員が核兵器廃絶に向けて議論する「G7国会議員フォーラム」2日目が29日、同市で開かれました。「G7首脳は被爆者と面会してその話を聞き、核兵器の使用が人々と環境にもたらす破壊的な影響を認識すべきである」との声明を採択しました。

核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)の主催。イタリアとカナダの議員が来日し、米国を除く議員からビデオメッセージが寄せられました。国内の与野党の議員が参加し、日本共産党からは、ともに被爆2世の笠井亮衆院議員、井上哲士参院議員が発言しました。

広島大学平和センター長の川野徳幸氏があいさつしました。フォーラムに先立ち、原爆資料館を見学し、原爆碑に献花しました。

6歳のときに広島の爆心地から2・3キロで被爆した田中稔子さん(84)が英語で証言し「心の傷、放射能のダメージは私と常に一緒にあった」と述べ、「核兵器は地球を破滅に導く。非人道的で、地球上に存在させてはいけない」と強調。各国の指導者に対し「地球という船の乗組員として、お互いに助け合い、外交を通じて平和を創造するときだ」と呼びかけました。

カザフスタンの核実験被害者、カリプベク・クユコフ氏(54)がメッセージを寄せ、「核戦争に勝利はない」と訴えました。

議員の意見交換で、笠井氏は「核兵器不拡散条約と核兵器禁止条約は車の両輪。これまでの合意を踏まえて前向きな姿勢を示すべきだ」と指摘。井上氏は「核兵器の非人道性を一番よく知る日本こそ、核抑止論から決別し、役割を果たすべきだ」と訴えました。

声明はG7首脳に対し「あらゆる核兵器使用の威嚇を明確に非難し、世界的な核軍縮を前進させるうえでの核兵器禁止条約の重要性について認識すべきである。すべての国は核兵器の完全廃絶を達成するための真摯(しんし)で建設的な交渉に関わるべきである」としています。

【「しんぶん赤旗」2023年4月30日付】

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