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≪第211通常国会≫電力会社不正 送配電「所有権分離」を(23/03/29経産委)

衆院経済産業委員会は29日、「電力システム問題等」について集中的質疑を行いました。日本共産党の笠井亮議員は、電力会社による顧客情報不正閲覧問題を取り上げました。

 2013年以降の3段階の「電力システム改革」は、大手電力の送配電部門を別会社とする「法的分離」により、送配電事業の中立化を図ることにしました。しかし、送配電事業者が昨年末、自社グループ内の電力会社に新電力の顧客情報を不正に閲覧させていた問題が明らかになりました。

笠井氏は「中立・公平であるべき送配電事業者が不正にかかわっていることは極めて深刻だ」と指摘。電力システム改革議論の際、法的分離後も送配電事業者の中立性確保が不十分だった場合には、親会社との資本関係を解消する「所有権分離」を検討することになっていたとして、「10年来の宿題である所有権分離に踏み出すよう」主張しました。

西村康稔経産相は、一連の不適切事案により事業の信頼を損ねていることは「遺憾」だとしながら、まずは電力会社からの報告内容を精査するとの答弁に終始。笠井氏は、所有権分離の方向性を明確にしなければ、大手電力の「規制なき独占」を許すことになると重ねて批判しました。

【「しんぶん赤旗」2023年4月1日付】

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