日本共産党国会議員団は10日、国立大学協会(国大協)と国会内で懇談しました。畑野君枝衆院議員は、運営費交付金が国立大の法人化(2004年度)以降の累積で1兆4946億円減らされ研究基盤を掘り崩してきたと指摘。安倍政権による交付金の競争的資金化にも憂慮を示しました。
国大協の永田恭介会長(筑波大学学長)は、交付金の競争的資金化を「安定的な教育研究ができなくなっている」と批判。運営費交付金の拡充を強く求めました。
畑野氏はまた、「高等教育無償化」の名で成立した大学等修学支援法を口実に、安倍政権が授業料減免のための運営費交付金を削減しようとしていることを批判。「授業料減免制度が後退しないよう、力を尽くしたい」と表明しました。
永田会長は、授業料減免のための交付金が削減されると、学部生に加え、大学として行っている大学院生への支援も困難になると指摘。「最低でも既存の授業料免除の総額が維持されること、更にはその拡充を求める」とした国大協決議を紹介し、「若者のために超党派で取り組んでほしい」と訴えました。
宮本徹衆院議員が、大学等修学支援法の財源には消費税増税分が充てられており、授業料減免のための交付金はそのまま残すべきだと語ると、永田会長が「全く同感」と応じる場面もありました。
懇談には笠井亮政策委員長、穀田恵二国対委員長、塩川鉄也衆院議員、吉良よし子参院議員も出席しました。
【「しんぶん赤旗」2019年12月11日付】