日本共産党の笠井亮政策委員長は3日、NHK「日曜討論」に出席し、大学入試への英語民間試験の2020年度導入が延期された問題などをめぐり与野党の政策責任者と討論しました。笠井氏は「延期でなく中止をというのが高校生たちの声だ」と述べ、導入をきっぱりやめるよう主張しました。(詳報)
自民党の新藤義孝政調会長代理は導入延期で混乱を招いたとして陳謝しながらも「よくここで踏みとどまった」と萩生田光一文科相の判断を評価。今後の英語入試のあり方については萩生田文科相のもとでしっかり検討すると語りました。
笠井氏は、導入延期は「高校生・受験生はじめ国民の声と野党の結束が実ったものだ」と強調。英語入試の仕組みを抜本的に見直し平等にするというなら、受験格差を生む民間試験導入をやめるべきだと主張し、「身の丈」発言にみられるように教育の機会均等を真っ向から否定する萩生田氏は「文科相に最もふさわしくない」として辞任を求めました。
自民・新藤氏は「英語力を高め、グローバルな人材を育てる目的を失ってはならない」と述べ、民間試験導入自体は否定しませんでした。
笠井氏は、民間試験によっては1回2万5000円もの受験料がかかるなど家計に大きな圧迫をかけることを指摘。「民間まかせの入試制度はやめなければならない」と重ねて主張しました。また、英語を書いたり話したりする能力を身につける問題は教育の課題だと述べ、「それを入試によって身につけさせる発想が間違いだ」と批判し、英語入試・教育のあり方を真剣に見直さなければならないと語りました。
【「しんぶん赤旗」2019年11月4日付、画像はNHK昼のニュースより】