もの言えぬ社会にしてはならない
日本共産党の笠井亮衆議院議員は、「何を守るためにもの言えぬ社会にするのか?」シンポジウムに参加し、憲法改正国民投票法案、共謀罪の問題について意見をのべました。シンポは、「報道・表現の危機を考える弁護士の会」が主催。民主党から松岡徹参議院議員、社会民主党から保坂展人衆議院議員、また、桂敬一立正大学教授が参加しました。
笠井議員は、国民投票法案について、昨年末、自民、公明、民主が今国会成立で合意したこと、小泉総理が施政方針演説で「整備されるべきもの」と言明したこと、同時に、耐震偽装、ライブドア、官製談合など相次ぐ不条理に国民が怒りをあらわすなかで、改憲派の思惑どおりに進んでいないことを、その日開かれた憲法調査特別委員会理事懇談会での様子をまじえながら指摘しました。そのうえで、国民投票法案は、9条改憲のための条件整備にねらいがあること、改憲派は、国民の運動、メディアの報道に対する規制など、国民の過半数を得やすい法案を構想していることを批判し、この法律をつくらせないたたかいが大切であると指摘しました。
また笠井議員は、共謀罪について、犯罪行為を処罰する現行の刑法の原則を覆し、特定の思想・信条を処罰の対象とする点で、治安維持法の現代版であり、憲法で保障された思想、良心の自由、信教の自由、集会・結社・表現の自由など国民の基本的人権を侵害するものと指摘しました。そして、共謀罪は、対象犯罪が広範に及ぶこと、あらゆる団体が捜査の対象になりうること、盗聴の拡大、監視社会を招く危険性があることを指摘。「弁護士を違法な金融取引の防止のための門番にしようとする『ゲートキーパー制度』の導入など、テロ対策を口実に権力者が何でもできる社会にしようとしている。この流れを変える世論と運動が必要」とのべました。