「築地でええじゃないか、築地しかないじゃないか」―。東京都築地市場(中央区)の豊洲新市場(江東区、東京ガス工場跡地)への移転と解体の中止を求めて、市場関係者、都民ら300人が29日、都内で「築地市場まだあと100年デモ」を行いました。
築地市場の仲卸業者でつくる築地女将(おかみ)さん会が呼びかけたもの。「世界の築地を守れ」などと書いたプラカードを手に、雨の中、ドラムのリズムに乗って、同市場正門前から新橋、農林水産省前、日比谷公園へ向けて行進しました。
東京中央市場労組の中澤誠委員長は、マンホールからの地下水漏れや建物床の耐荷重不足など噴出する豊洲新市場の矛盾を告発。「未来に残せ、日本の文化」と訴えました。
移転差し止め訴訟原告の弁護団長を務める、元日弁連会長の宇都宮健児弁護士は、小池知事の安全宣言は都民をあざむくものだと批判し、「いちばん大切なのは築地で働く人々の意思、あきらめないこと」だと呼びかけました。
デモに先立つ、築地市場隣の波除(なみよけ)稲荷神社前での宣伝では、通り過ぎるターレ(運搬車)からこぶしを振り上げて応える若い労働者の姿が相次ぎました。
デモには日本共産党の笠井亮衆院議員、吉良よし子参院議員、都議団も参加しました。
【「しんぶん赤旗」2018年9月30日付】