日本共産党の笠井亮政策委員長・衆院議員は27日、東京都内で日本パグウォッシュ会議副代表の高原孝生氏(明治学院大学教授)、栗田禎子氏(千葉大学教授)と懇談しました。
日本パグウォッシュ会議は、核兵器と戦争の根絶と科学者の社会的責任を訴える1955年のラッセル・アインシュタイン宣言を契機に57年に設立された研究者団体。核兵器禁止条約への歓迎声明を発表しています。
笠井氏は、同条約を採択した国連会議に日本共産党として参加した経験を紹介し、「国際政治の主役が交代し、多くの政府と市民社会が役割を発揮している。核抑止力論を打ち破り、日本政府が条約に参加するよう、被爆2世としても強く求めていく」と述べました。
高原氏は、核抑止力論が核戦争の危険や北東アジアの不安定化を招いていると指摘。「核兵器廃絶を目指すことこそ現実的な選択肢だ。日本政府は『核兵器禁止条約の賛成国は、核兵器の脅威にさらされていない』というが、核兵器が使用されれば国境を越えて甚大な被害を生むことを理解していない」と批判しました。
栗田氏は、「日本政府は禁止条約に道義的な責任がある。平和と核廃絶を求める世界の潮流を直視してほしい」と述べ、今後も市民との共同を広げると表明しました。
パグウォッシュ会議のロートブラット委員長の「平和憲法を守れ」という発言についても意見を交わし、今後の協力を確認し合いました。
【「しんぶん赤旗」2018年1月28日付】