防衛省は27日の衆院外務委員会で、国連平和維持活動(PKO)の実動訓練を行う多国間共同訓練「カーン・クエスト」(5月22~6月4日)に、陸上自衛隊の東北方面隊第9師団第5普通科連隊(青森県青森市)から約40人を派遣すると明らかにしました。日本共産党の笠井亮議員に対する答弁。
笠井氏は、東北方面隊が防衛省のローテーションに従えば、南スーダンPKO第11次隊として今年の年末に派遣されることになると指摘。「今回の訓練参加はそのことを想定したものではないのか」と追及しました。
若宮健嗣防衛副大臣は「東北方面隊が12月予定の南スーダンPKOに派遣されるとはまだ決まっていない」と述べるにとどまりました。笠井氏は、「すでに東北地方では自衛隊員の家族から『息子が11月に南スーダンに行くことになった』という話が出て、青年の命を奪っていいのかという声が広がっている」と強調しました。
また、2010年2月の防衛省の公表文書には、沖縄県の在日米海兵隊が「カーン・クエスト」に参加していることを指摘。若宮副大臣は「第3海兵師団(キャンプ・コートニー)と第3海兵後方支援群(キャンプ・キンザー)」が参加していることを認めました。
笠井氏は、訓練参加が戦争法(安保法制)にもとづく、在日米軍と自衛隊との一体化を推し進めるものだと指摘。戦争法廃止を強く求めました。
【「しんぶん赤旗」2016年4月29日付】