「よくここまで来た。あとは日本政府がやらなくては」――横田めぐみさんの母、早紀江さんが米朝首脳会談を語る言葉は、私自身の感慨と決意に重なります。
衆院拉致問題特別委員になって12年。新潟、石川、福井、大阪、兵庫、鹿児島の各府県の拉致現場を調査し、国会で質(ただ)してきました。
先日、参考人として出席した支援団体幹部が与野党理事を驚かせた「事件」がありました。
1988年、国会で最も早く、政府に「北朝鮮による拉致の疑いが十分濃厚」と認めさせたのが日本共産党でした。「あの答弁をしっかり報道したのは『赤旗』だけ。『産経』もまともに書かなかった」と語ったのです。
99年には当時の不破委員長が“交渉ルートを開き、解決を図れ″と国会でいち早く提案して、小泉純一郎首相(当時)訪朝、日朝平壌(ピョンヤン)宣言にもつながりました。
拉致問題も、朝鮮半島の非核化と平和体制構築の流れのなか、国際的人道問題として位置づけてこそ解決する。主体的外交を築く党の役割発揮しどきです。
【「しんぶん赤旗」2018年6月16日付】