福島第2・柏崎刈羽含む 笠井議員が批判
世耕弘成経済産業相は23日、衆院経済産業委員会で、政府の「第5次エネルギー基本計画」案が掲げる2030年の原発の電源構成比率「20~22%」の達成には、東京電力福島第2、柏崎刈羽の両原発を含む、全ての原発の再稼働と運転延長を前提にしていることを認めました。日本共産党の笠井亮議員への答弁。
笠井氏が、世耕氏の18日の同委員会での「20~22%の達成可能」との答弁根拠をただしたのに対し、世耕氏は、機械的な試算としながら、「稼働率を80%とし、運転開始から40年未満の炉全てが稼働すると、原発比率は約17%。40年超の炉を全て運転延長すると28%となる。安全最優先の再稼働と一部の炉の運転期間延長により達成は可能」と答弁。再稼働ありきの姿勢を示しました。
笠井氏は、東電の福島第2、柏崎刈羽を除外していないことを指摘。福島第2の廃炉を総意で求める福島県民や、柏崎刈羽の再稼働に64%が反対する新潟県民の願いを「真っ向から踏みにじるものだ」と厳しく批判しました。
さらに笠井氏は、世耕氏が「原発依存度の可能な限りの低減」を言いながら、福島原発事故後2%まで低下した原発比率を2割にまで高めようとする「再稼働推進計画」にほかならないと告発。野党4党が共同提出している、原発ゼロ基本法案を審議し、再稼働を認めず、原発ゼロの決断と再生可能エネルギーの飛躍的拡大を強く求めました。
【「しんぶん赤旗」2018/5/24付】