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【第196通常国会】生産性革命2法案に対する反対討論(18/4/13経産委)

 

私は、日本共産党を代表して、いわゆる生産性革命二法案に対する反対討論を行います。
二法案は、未来投資戦略や新しい経済政策パッケージを具体化するものです。この二十年間の産業競争力強化策、すなわち、構造改革と規制緩和が国民の暮らしや雇用を破壊した実態を直視すべきです。
AI、人工知能や、IoTなどの新しい情報通信技術の社会実験のために異次元の規制緩和を推進する本法案は、格差と貧困を更に拡大するものです。
反対理由の第一は、グーグルなど巨大プラットホーム企業によるビッグデータ市場の独占を容認しながら、さらに、産業界の要求に応え、新技術を生産性向上追求の道具にしようとしているからです。新技術は、人類社会の進歩と福祉の向上にこそ役立てるべきです。
第二は、日本版サンドボックスが、国民の安全、安心、命をも脅かすものだからです。我が国の制度には、事業分野の限定がありません。私は、世界じゅうで事故、事件を多発させているウーバーを例に、ライドシェア問題を取り上げました。これまでグレーゾーン解消制度で業法に穴があけられた上に、本制度で規制を凍結すれば、白タク解禁につながりかねません。国民が日々の暮らしを営む現実社会を実験場にするもので、断じて容認できません。
第三は、国等が保有する個人情報を含むデータの民間事業者への提供が重大な人権侵害の危険をはらんでいるからです。フェイスブックの個人データ不正流出事件に対し、アメリカでさえ規制強化の動きが強まっています。EUでは、来月、一般データ保護規則が施行されます。個人情報を含むビッグデータを収集、転用して巨額の利益を生むビジネスを優先し、国民の個人情報を犠牲にするやり方は、かえって産業の健全な発展を妨げるものです。
さらに、生産性革命の両輪として、フリーランスや請負などの、雇用によらない働き方を推奨していることも重大です。労働者保護の対象外で、不安定、無権利な働き方を強いることはやめるべきです。
最後に、安倍政権の国政私物化と強権政治による隠蔽、改ざん、捏造、圧力が、行政への信頼と民主主義の土台を根底から壊しています。このような政権に国民の暮らしや経済を委ねることはできません。
このことを強く指摘し、反対討論とします。

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