笠井氏「事実なら極めて重大」 衆院拉致特で追及
日本共産党の笠井亮議員は24日の衆院拉致問題等特別委員会で、北朝鮮の核・ミサイル問題をめぐり、日米両政府が水面下で軍事対応を協議していた問題を追及しました。
笠井氏は、今月上旬に開かれた日米高官協議で米国務省の高官が「中国の対応によっては北朝鮮への軍事攻撃に踏み切る可能性に言及した」と報じられたこと(12日付各紙)について、事実関係をただしました。
岸田文雄外相は、5日に外務省の金杉憲治アジア大洋州局長と米国務省のジョセフ・ユン北朝鮮政策担当特別代表が実際に電話会談を行っていたことを認めました。
笠井氏は「米政府が『全ての選択肢がテーブルの上にある』としながら、実際は中国が北朝鮮への圧力を強化するか、米国が攻撃するかの“二つに一つの選択肢しかない”と高官協議で明言したと報道されている。事実ならば極めて重大だ」と指摘。また、この発言が6カ国協議の首席代表のユン氏のものであれば「米国は6カ国協議を事実上放棄したに等しい」と批判しました。
岸田氏は、「さまざまなやりとりを通じて米国と政策をすり合わせる。何が最も適切なのか不断に検討する」と否定しませんでした。
笠井氏は「いま日本政府に求められているのは、米国の軍事的選択肢を容認・支持する姿勢を改め、外交交渉で北朝鮮の核・ミサイル開発を放棄させるようトランプ政権に働きかけることだ」と述べ、自主的外交戦略をもつ重要性を強調しました。