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【15.08.07】九州電力川内原発の再稼働中止を

安全確保・避難体制なし/予算委で追及

 
九州電力が週明けにも川内(せんだい)原発の再稼働に踏み切ろうとしているなか、日本共産党の笠井亮議員は7日の衆院予算委員会で質問し、住民の安全確保も避難体制もない実態を示して、「再稼働は断念すべきだ」と迫りました。

笠井氏は、マスコミ各社のどの世論調査でも原発再稼働に「反対」が6割前後で過半数を占め、地元・鹿児島でも「反対」が昨年より増えて約6割にのぼっていることを指摘。周辺住民の多くが再稼働に不安を抱え、住民説明会の開催を求めているにもかかわらず、九電は応じていないことを、「説明会をやっても納得が得られない。説明不能だからだ」と批判しました。

宮沢洋一経産相は「どういう形で住民の理解を得るかは個々の事業者にまかせている」などと無責任に答弁。安倍晋三首相は「原子力規制委員会により新規制基準に適合することが確認された」と再稼働を正当化し、国民世論や住民の不安に真正面から背く姿勢をみせました。

笠井氏は「およそ民主政治とは相いれない姿勢だ」と厳しく批判。川内原発周辺(160キロ圏)には39もの火山があり、火山学の専門家も「数十年先に起こる事象を正しく予測することは不可能」(藤井敏嗣・気象庁火山噴火予知連絡会会長)と九電の主張を批判しているとして、「火山学者の知見にも耳を傾けないのか」とただしました。

 
安倍首相は「川内原発の運用期間中は(破局的噴火の)可能性は十分小さいとの報告を(原子力規制委員会から)受けている」と繰り返すだけ。笠井氏が、高齢者や身体障害者など自力での避難が困難な要援護者の避難計画づくりができない点をただしても、首相は「今までの経験を生かしながら、住民の避難、安全を確保していきたい」と開き直りました。

笠井氏は、福島原発事故の反省もなく、「『安全神話』の復活は許されない」と批判。「原発再稼働を断念し、『原発ゼロ』の政治決断を下すべきだ」と迫りました。

※ 論戦ハイライト(2015年8月8日付「赤旗」)

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