小池、田村、吉良議員とともに
(「しんぶん赤旗」2014年1月11日付より)
国が東京都江戸川区内ですすめる江戸川沿いのスーパー堤防事業と、同区が一体に推進する区画整理事業について、日本共産党の笠井亮衆院議員と小池晃、田村智子、吉良よし子参院議員は9日、三つの地域を視察し、反対運動に取り組む地域住民らと懇談・激励しました。河野ゆりえ都議、小俣のり子区議も参加しました。
北小岩一丁目東部地域では、国と区が昨年、事業についての協定を結び、家屋の取り壊しが進んでいます。一行は、裁判でたたかっている住民原告の宮坂健司さん宅を訪問。宮坂さんは「住民が今も生活していて、移転先も決まらないのに、江戸川区は今月末までに立ち退かなければ、『除却』する場合もあるという通知を送りつけてきた。住民の財産権を奪うことは許されない」と怒りをこめて訴えました。
一行は、スーパー堤防反対の声を上げている、真光院、正真寺、妙勝寺も訪問。妙勝寺での懇談には住民も参加し、「カスリーン台風(1947年)の時もこの地域は安全だった。地域のためになるなら協力を惜しまないが、道理のない事業でやり方も一方的」という意見があいつぎました。
笠井氏は「第1次安倍政権の時の質問主意書で政府は『住民の意向を尊重する』と言っていた。地域のコミュニティーを破壊することは許されない」と語り、小池氏は「スーパー堤防は治水にも全く役立たない、莫大(ばくだい)な税金のムダ遣いだ。あらためてみなさんの声を国に伝え、事業の撤回を迫りたい」と話しました。
スーパー堤防(高規格堤防)
高さは変えず、市街地側を盛土し、幅を高さの30倍(200~300メートル)程度にするというもの。民主党政権時代の「事業仕分け」でいったん「廃止」とされましたが、その後区間を絞って存続。自民党政権のもとで新規区間への予算措置が再開されました。対象は首都圏と近畿圏の5河川の沿川約120キロメートル。会計検査院は1987年の事業開始以来の進捗(しんちょく)率はわずか1・1%と指摘しました。