衆院外務委員会で岸田外相が認める
日本共産党の笠井亮議員は6日の衆院外務委員会で、10月3日、日米安全保障協議委員会(2プラス2)で合意された米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイの沖縄県外への訓練移転についてただしました。
2プラス2の共同発表は「オスプレイの沖縄における駐留及び訓練の時間を削減する、日本本土及び地域におけるさまざまな運用への参加」と明記しています。
笠井氏がこのなかの「地域」についてただすと、岸田文雄外相は「アジア太平洋地域をめぐる周辺だ」と述べ、「地域」が無限定であることを認めました。
日米合意では、「米軍航空機訓練移転」では、対象地域は「米占領の下にある地域(グアムなど)」で、追加的費用の4分の3を日本政府が負担しています。
笠井氏は、沖縄に配備されたオスプレイが、この一年間でグアム、フイリッピン、韓国、オーストラリアなどで派遣・訓練している実態 (※資料参照/.pdf) を防衛省に確認するとともに、これら地域(※アジア太平洋地域をめぐる周辺)への訓練を増加させることになれば、アメリカから「(移転に伴う)追加的経費も要求されるのではないかと質問。岸田氏は「日本側から申し入れて、(日本側が)負担をするということはありうる」と答えました。
笠井紙は、「『沖縄の負担軽減』を口実に、米側が要求すれば際限のない負担を強いられる。オスプレイの配備・訓練は、海外への『殴りこみ』任務を遂行するための『侵略力』を高めるものだ」と指摘し、同機の配備撤回と低空飛行訓練の中止を求めました。
(しんぶん赤旗/2013年11月7日より=一部追加)
◆審議録(.pdf)
沖縄配備のオスプレイの整備記録の調査・公表を求める
笠井氏は、米国防総省監査官室が発表したオスプレイの「整備記録」(※監査官室報告の概要/.pdf) について、日本政府の対応を質しました。
笠井氏は、「監査報告は、任務遂行の準備ができていないオスプレイ部隊を配備したおそれがある」と質問。岸田外相は「普天間に配備されたオスプレイは評価の対象にはなっていない。運用は日米合意に基づいて適切に運用しており、米側から整備自体に問題はないと説明を受けている」と答弁しました。
笠井氏は、「日米合意に違反している実態が沖縄県当局、関係自治体からも指摘されてきている。整備不良のまま配備・訓練をしていたとしたら、これは危険きわまりない。沖縄配備のオスプレイについて、整備記録の調査と結果の公表を求めるべきだ」追及しました。岸田外相は「地元からさまざまな不安の声や合意に違反の指摘があることは承知をしている」と述べながら「米国と意思疎通を図っており、合意を守るという回答を得ている」と弁明しました。
笠井氏は「意思疎通と事実を調査・公表は別だ。アメリカ側の言っていることをうのみにするのでなく、整備記録の調査と結果の公表を求めるだ」と重ねて要求しました。