「安倍首相は公約を守れ」「国のかたちを変える危険なTPP(環太平洋連携協定)は絶対阻止するぞ」。安倍晋三首相がTPP交渉参加を今週に表明するといわれる緊迫した情勢のなか、「国益を守れないTPP交渉参加断固反対緊急全国集会」が12日、東京・日比谷野外音楽堂で開かれました。4000人余の参加者は「今後とも、国民各層との幅広い連携をすすめ、徹底してたたかいぬく」とした決議を採択。国会までデモ行進し、首相官邸前でも交渉参加反対を訴えました。
会場は、「TPP参加断固阻止」の鉢巻きをしめ、ムシロ旗やのぼり旗を掲げた参加者で埋まりました。全国農業協同組合中央会(JA全中)など農林水産団体と生協などの実行委員会が主催したもので、全国食健連なども参加しました。
主催者あいさつしたJA全中の萬歳章会長は「TPPは震災から立ち上がろうと努力している人たちの希望を打ち砕く。十分な説明がないまま交渉参加に突き進もうとする政府に怒りが広がっている」と批判しました。
沖縄県の仲井真弘多知事が参加し、「大変な危機感をもっている」とのべ、国境・離島の基盤である農林水産業をつぶしてはならないと訴えました。
各界からは、9氏が発言。東京大学大学院の鈴木宣弘教授は「TPP反対の(自民党の)公約はどうなったのか。交渉参加は国民に対する重大な背信行為だ」と厳しく批判。主婦連合会、岩手県建設業協会、精糖工業会、漁業青年、生協、「STOP TPP市民アクション」などの代表が、TPP交渉参加は、食の安心・安全など国民生活を脅かすと批判し、「断固反対。みなさんとともに頑張る」と決意表明しました。
日本共産党、自民党、公明党、民主党、生活の党、社民党、みどりの風の代表があいさつしました。
日本共産党の志位和夫委員長は「農業、医療、食の安全、国民生活を土台から壊し、経済主権をアメリカに売り渡すTPP参加に断固反対し、みなさんとともにスクラムを組み最後までがんばりぬく」と力強く訴えました。
(「しんぶん赤旗」2013年3月13日付より)