日本共産党の原発・エネルギー問題対策委員会責任者の笠井亮衆院議員は１１日、日本科学者会議を訪問し、原発からの撤退を呼びかける党の提言を届けて懇談しました。同会議からは米田貢事務局長（中央大学教授）、野口邦和エネルギー・原子力問題研究委員長（日本大学専任講師）ら６人が応対しました。
　笠井氏は、福島原発事故を受け、党の原発政策を発展させた提言の内容を説明。「原発からのすみやかな撤退」を政治の決断として明確にし、自然エネルギーの本格的導入の可能性への挑戦を提起したが、「科学者のみなさんのご意見をうかがい、力を合わせたい」と述べました。
　米田氏は「科学者会議は安全神話と一貫してたたかってきた。共産党の提言と相いれるところがかなりある」と応じ、内部被ばくの危険性を会員が事故当初から指摘してきたことを紹介。「国民が科学的に正しい認識をもてるよう、各支部などで取り組みを強めたい」と話しました。
　懇談では、一致点にもとづく運動の重要性、電力会社の発電・送電部門の分離、東電の株主責任の追及、高レベル放射性廃棄物の処理について研究開発を進める必要性など、活発な意見交換が行われました。笠井氏は「大事な点をご指摘いただいた」と述べ、自然エネルギーの導入など、専門家の知恵を得て取り組んでいきたいと語りました。
　懇談には、笠井氏のほか党学術・文化委員会の足立正恒責任者らが同席しました。
（2011年7月12日「しんぶん赤旗」より）