松本外相のTPP推進固執姿勢を批判
衆院委で笠井氏が要求
日本共産党の笠井亮議員は15日の衆院外務委員会で、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加問題について「被災者はもちろん日本の農漁業、経済が立ち直れるかどうかの重大な岐路だ。TPP参加を根本から考え直すべきだ」と求めました。松本剛明外相は、結論を6月に出すという政府方針について「認識は変わっていない」と答弁し、TPP参加をあくまでもすすめる姿勢を示しました。
笠井氏は、東日本大震災で農林水産業が甚大な被害を受け、海江田万里経産相が「6月に結論を出すことは無理」としていることを指摘。篠原孝農水副大臣は「漁船が2万隻ほど被害を受けている。復旧復興に全力をあげるべきでTPPのことを考える余裕はない」と答えました。
これを受けて笠井氏が「被災地と被災者、農業・漁業の再生計画をしっかり立て、復旧・復興を最優先にするのが日本政府の最重要任務だ」と強調したのに対し、松本外相は復興の道筋の中で「TPPをどう位置づけるか議論する」と固執する姿勢を示しました。
笠井氏は、加盟に向けた意思表示をした対米公約(日米貿易フォーラム政策対話部分発言案)をあげ、「米国に気遣って(TPP不参加を)政治決断できないとすれば大問題だ。今気遣うべきは被災者の生活再建だ」と批判しました。(しんぶん赤旗/2011年4月16日より)
◆審議録(bt_20110920121005.pdf)