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2014年ニュース

改憲手続き法改定案 笠井氏が批判/憲法審査会

改憲ありきのご都合主義

 
 日本共産党の笠井亮議員は4月24日の衆院憲法審査会で、改憲手続き法改定案について質問し、現行法審議の際に、自民、公明、民主が示していた年齢問題や国民投票運動に関する基本的な考え方を変更していることを指摘し、「改憲先にありきのご都合主義だ」と批判しました。

 改定案は、投票権年齢を法施行4年後に18歳にするとしていますが、選挙権年齢、成人年齢の引き下げは期限を決めず先送りしています。笠井氏は、現行法を審議した2007年当時、法案提出者が“成年年齢、選挙権年齢、投票権年齢を一致させて18歳にする”と述べており「明らかに考え方を変えている」とただしました。

 船田元議員(自民)は「そろっているのはあくまで理想」と答弁。改定案で選挙権年齢の引き下げ期限を設けなかったことも「ストッパーをかけるとさまざまな行動の制限ができてしまう」と開き直りました。

 笠井氏は「ただ改憲手続き法を動かせるようにしたいというだけだ」と厳しく批判。手続き法の審議では、“できるだけ多くの公務員に投票運動を保障する”としていたにもかかわらず、改定案では、裁判官などの国民投票運動を新たに禁止し、公務員が労働組合など組織を使って行う国民投票運動を規制することまで検討する内容になっているとして、「国民の権利を何だと思っているのか」と批判しました。

 船田氏は、裁判官などについて「新たに問題として発生してきたので、今回禁止した」と答えました。

現行法からも後退/改憲手続き法改定案 参考人が批判

 衆院憲法審査会で4月22日、改憲手続き法(国民投票法)改定案に対する参考人質疑が行われ、投票権年齢や公務員の国民投票運動などで、現行法からも後退しているとの批判が出されました。

 特定非営利法人Rightsの高橋亮平代表理事は、改定案の選挙権年齢規定について、「(引き下げの)期限がなくなった。投票権年齢とのリンクも切られてしまった。実現に危惧をもっている」と発言しました。

 自由法曹団の田中隆元幹事長は、18歳選挙権、公務員の国民投票の自由などで「3年の議論をかけた(手続き法成立時の)到達点を(改定案は)大幅に後退させ、後送りさせるものだ」と指摘。「公正中立であるべき改憲手続きをいっそう政局・政治の道具におとしめることになる」として、改憲手続き法の廃止を求めました。また、改定案では公務員の国民投票運動が規制強化されていることについて、「公務員の政治活動や選挙活動を規制・禁止してきた後進性を脱却すべきだ」と述べました。

 日本共産党の笠井亮議員は、国民が求めてもいないのに改憲手続きの整備を急ぐ必要があるのかと質問しました。田中氏は「もともと憲法は権力を縛るものだ。縛られている政権党の側が憲法を変えるために、手続き法の整備を提起すること自体が不幸だ。手続き法の整備が必要だとしたら国民が求めるときだ」と述べました。

 さらに、笠井氏が現行法審議の際、日弁連や公務員労組などが意見を述べていたことをあげると、田中氏は「改めて当時の関係者から意見を聞くべきだ」と述べ、拙速な審議はやめるよう強調しました。

改憲手続き法 改定案が審議入り/笠井氏 「国民は警戒・反対」

 自民、民主など7党が共同提出した改憲手続き法(国民投票法)改定案の質疑が4月17日、衆院憲法審査会で始まりました。日本共産党の笠井亮議員は、同改定案は選挙権年齢等の引き下げなど手続き法成立時の約束もほごにし、改憲の国民投票ができるよう形だけ整えようというものと指摘。安倍政権の改憲策動に国民が反対し警戒を強めているもとで、改憲のための条件づくりは必要ないとして、「手続き法は改定ではなく廃止すべきだ」と主張しました。

 手続き法をめぐっては、法施行までの3年間に投票権年齢(18歳)にあわせて選挙権年齢(20歳)なども引き下げる「宿題」を課していました。笠井氏は手続き法審議の際の自民、民主の答弁などを指摘し、「この『宿題』はできたのか」とただしました。

 自民党の船田元議員は「国民投票法を動かすという意味で『宿題』を解いた」と述べました。笠井氏は「『宿題』の中身をすり替えている。国会答弁や立法者の意思とも違う。そんなすり替えが通用するなら、国会審議とは何かが問われる」と批判しました。

 さらに笠井氏は、世論調査では改憲自体に「反対」の声が広がっているとして、「手続き法を『整備せよ』という国民多数の要求があるのか」と追及。船田氏はまともに答えられませんでした。

 笠井氏は、民主党が手続き法に反対した理由に、憲法を自分の統治のための道具と考える当時の安倍首相の憲法観があったと指摘。「安倍首相の憲法観は当時と変わったと思うのか」とただしました。民主党の枝野幸男議員は「変わっていない」と答弁。笠井氏は「憲法観が変わっていない安倍総理のもとで自民と一緒に改定案をだしたことに国民の理解は得られない」と批判しました。

改憲手続き法審議入り/共産党は徹底審議を要求

 衆院憲法審査会が4月10日、今国会で初めて開かれ、改憲手続き法(国民投票法)改定案の提案理由説明が行われました。同改定案は、自民、公明、民主、維新、みんな、結い、生活の7党が8日に衆院に共同提出したもの。

 審査会後開かれた幹事会では、自民党が17日午前の質疑を提案しました。また、定例日(木曜日)ではない22日午前も憲法審査会を開いて参考人質疑を行い、「選挙権年齢等の18歳への引き下げ」「公務員の政治的行為に係る法整備」の2テーマを一括で審議するよう提案しました。日本共産党以外の各党の賛成で決めました。

 日本共産党の笠井亮議員は「改定案の審議入りには強く反対したが、審議入りした以上は徹底審議を行うべきだ」と主張。「参考人質疑はテーマごとに定例日で行うべきだ」と述べ、一気呵成(かせい)に審議を進めようとする各党の姿勢を批判しました。